先号では、心の働きは脳を含む生理機能が影響し発現していること、生理機能には習慣や
環境が影響していることをお伝えしました。今号ではその例として、普段している姿勢が心・
メンタルに影響していることをお伝えしていきます。
※先号の記事はコチラ→『心ってなんだろう?』
下のグラフは、姿勢によってホルモンのバランスが変わることを調べた研究
(ハーバード大学・コロンビア大学)のデータです。
その結果、胸を開いたハイパワーポーズでは意欲や集中力にも関係するテストステロン(男性
ホルモン)が増え、ストレスを感じると分泌されるコルチゾール(抗ストレスホルモン)は低下。
逆に背中を丸め胸を縮こめたローパワーポーズではテストステロンが低下し、コルチゾールが増加
しました。
このことから、胸を開いて背筋を伸ばした姿勢では意欲や集中力が高まりやすく、背中を丸めた
猫背の姿勢では無意識のうちにストレスを抱えてしまっていると言えそうです。
では、私たちはこういった姿勢を1日の中でどれくらいしているかというと、、、
多くの時間をローパワーポーズに近い姿勢で過ごしています。なぜなら、仕事も家事も車の運転も、
作業というものは基本的に腕を前に出さなければできないからです。腕が前に出る姿勢を続けていると、
次第に頭が前に出て、背中も丸まってくるのですね。
私たちは日々猫背を養成しているのです。そして、無意識のうちにストレスを抱え続けているのです。
それ以外にも、猫背では酸素を取り込む量が少なくなることから疲れやすくなりますので、お手洗い
に行く時にはストレッチをするなど意識的に背筋を伸ばすことをオススメします。
次回は”歩き方と心・メンタルの関係“ についてお伝えします。お楽しみに^^